1社目:サンワード株式会社様
サンワード株式会社様(大阪市天王寺区)
事業内容:カバン・袋物などの製造販売
同社代表取締役 池田智幸様にお話を伺いました。
Q:取組みのきっかけは?
10数年前に取引のある材料メーカーさんから、「消防用ホース製造の際、多くの
破材や規格外の商品が出てしまう。なんとかその破材などで商品ができないものか」
と依頼があったそうです。そこで池田氏は、本業のかたわら1年半の歳月をかけ、
ようやく商品化に成功。その商品がこちら
この「消防用ホース」をリサイクルし、バックや小物などに生まれかわらせ自社の
ブランドとして販売を始めたそうです。
Q:その後は
2011年3月11日に起こった「東日本大震災」の時、自分(自社)にできることは
何かないかと思われ、福島県の障害者の作業所施設を廻られたそうです。
その作業所の中の1件に、震災前は作業所の自家農園でできた農作物を販売していた
そうなのですが、震災後はその作業もできず困られていたとの事。その作業所で話を
している途中で、木を削る機械が置いてあるのに気付いた池田氏。そこで、思いついた
のが、震災時に多くあった流木を利用し、カバンなどのボタンに加工する事。
その商品がこちら
これら、流木をボタンとしてリサイクルし、自社のブランド品の一部として活用されて
います。
その後、その作業所で働くお子さんの親御さんから、お子さんが描かれた「絵」を
何気なく見せられたそうです。池田氏はその絵に何か特別なものを感じ、感銘を受け
その絵をモチーフにしたデザインのバックや小物を作成されます。
そのデザインが。
もちろん、そのお子さんにはデザイン料としてフィーをお支払いされています。
また、従業員さんたちが考えデザインされた商品も。従業員さんも積極的に
中には思わず笑ってしまうデザインも・・
Q:今後の展開について
池田氏いわく「この事業もまだ自社の売上での比率が少なく、儲けもほぼ無し。
ボランティアでやっているわけでもない。商売として成り立たせ、他の企業の社長さん
に「池田さんとこ、えらい儲かってるけどどうしてるん?」と言われるようになり、
他の企業さんが同じような取り組みを行い、商売として成り立つようにしたい」との事。
また、企業、企業にまつわる人々、お客さんがこの取組みでWin-Winの関係ができればと良い
ね、ともおっしゃっておられました。
Q:SDGsについては?
「一過性や流行りで終わらせてはダメ。継続していかなければ。難しく考えなくても、
一企業として、一個人として当たり前のことを当たり前に行なえば、そのような縛りも
いらないのではないかなぁ。」
今後も、頑張っていきますとの事。
【後記】
本当はSDGsの取組みに対して様々な質問を考えていました。しかし、SDGsと言われ出す
以前から、「リサイクル」「リユース」などSDGsに掲げられているターゲットを
実践されていらっしゃいました。池田社長がおっしゃられていた「当たり前のことを
当たり前に行なえば・・・」。そうすることで、自然に出来上がっていくのかも
しれません。そして多くのご縁が生まれるのかも。
ちなみに、同社の役員比率は男性:女性=2:2です。 (松下伸吾)
追伸
今回天王寺の本社にお邪魔をする予定でしたが、急遽、大型スーパーの催事場での
対談に(笑)。
同社はこの事業を多くの人に知ってもらうため、様々な場所で、様々なイベントを
行っています。
今回はこちら
一度足を運ばれ、現物を確認してみて下さい。
*各画像をタップして頂ければ、同社HP内のサイトにリンク致します。
また、同企業のHP、採用情報もリンクしておりますのでご確認を。
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